観劇・読書メモ 28平成28年3月26日から7月10日の実況です。項目ごとに、日付を遡る形で記載しています。ひとつ前の 平成28年11月1日~3月25日 の実況はこちら。 ひとつ後の 平成29年7月11日~12月31日 の実況はこちら。 観 劇: 【観劇マナー】 上演中、コンビニのビニール袋やノド飴の小袋のシャカシャカ音は、劇場じゅうに響きます。 ビニール袋は手元に置かず足元に。ノド飴は開演前に口に含む。 上演中は、暑くても扇子で あおがない。(扇子がちらちら動くと周囲や後ろの人たちに目障り!) 【演劇の通ぶって上演中に変なタイミングで笑う困ったひと】 赤坂レッドシアターや下北沢のスズナリのような小劇場で、どてっとした黒い鞄をひざに置き、小太りでハゲ頭の男を見たら要注意。一度、注意したのだけど、なかなか治らないようだ。みんなで注意してやりましょう。 290707 世田谷パブリックシアター開場20周年記念公演 子午線の祀り @ 世田谷パブリックシアター 作: 木下順二、演出: 野村萬斎、音楽: 武満 徹、出演: 野村萬斎、成河、若村麻由美、村田雄浩、今井朋彦、河原崎國太郎 (シェークスピア劇の蜷川版を観ているような充実した満足感。萬斎さんのアフタートークあり。) 290630 Theatre Moments パニック @ せんがわ劇場 作: 安部公房、演出: 佐川大輔、出演: 桑原洋一、松浪淳平、中原くれあ、豊田可奈子 (ダークなスリラーを存分に楽しめた。松浪君の芝居を観るのは、たぶんこの日が最後になるのかな。同時上演は劇団820製作所の「踏みはずし」。帰りに「走れメロス」と「幸福な王子」の DVD を購入。) 290517 かさなる視点 ― 日本戯曲の力 Vol. 3 マリアの首 ―幻に長崎を想う曲― @ 新国立劇場 小劇場 作: 田中千禾夫、演出: 小川絵梨子、出演: 鈴木杏、伊勢佳世、峯村リエ、山野史人、谷川昭一朗 (鈴木杏ちゃんがみごと。舞台美術も木彫アートとして成立するほどみごと。だが田中千禾夫の脚本は今となっては1周遅れの古臭いアヴァンギャルドで、だから結局、絶叫劇として終わる。役者の持ち味を生かせない観念論の洪水だ。) 290427 フェードル @ Bunkamura シアターコクーン 作: Jean Baptiste Racine 演出: 栗山民也、出演: 大竹しのぶ、今井清隆、門脇 麦、平岳大、キムラ緑子、谷田 歩(あゆみ) (原題 Phèdre. 1677年初演の作だ。いまなぜ、と問いたくなる劇。大竹しのぶさんが、変化に富んだセリフ回しと激賞されていたが、正直いって拍子抜けだ。門脇麦さんの研ぎ澄まされた凛とした可憐さ、彼女の素足の美しさ。今井清隆さんと谷田歩さんのセリフ回しが朗々として気持ちがいい。|2列前の老女がしきりに身を乗り出して観ていたので「お客さま、本日はご来場ありがとうございました」で以てまたまた注意。) 290425 かさなる視点 ― 日本戯曲の力 Vol. 2 城塞 @ 新国立劇場 小劇場 作: 安部公房、演出: 上村聡史、出演: 山西 惇、辻 萬長、たかお鷹、松岡依都美(いずみ)、椿真由美 (安部公房らしい密室劇。辻さんと鷹さんが変転自在のいい味。山西惇さんが、ちょっと肩にちから入りすぎかな。劇を壊してしまいそうで恐ろしいけど、もう少しコミカルに落とせたら最高だったな。松岡依都美さんのストリッパーは、吹っ切れててすてき。彼女の経歴を見るとコンスタントに、いい劇に出ていて、実力あり。|開演前に後ろの老婆2人に帽子を脱ぐよう言ったのは序の口。右隣りの老婆は鼻息すごく、その右の老人は第2幕に遅れて入場し2度くしゃみ、中ほどからくちゃくちゃガム。終演後「本日はお越しくださってありがとうございました。ところで…」と注意したら、好々爺顔になって素直に聞いてくれた。ちょっとお手柄だったね。) 290420 紳士のための愛と殺人の手引き @ 日生劇場 作: Roy Horniman 台本: Robert L. Freedman 曲: Steven Lutvak 出演: 市村正親、ウェンツ瑛士、シルビア・グラブ、宮澤エマ、春風ひとみ、阿部 裕 (原題 A Gentleman's Guide to Love & Murder. 原作小説は明治40年作だが、ブロードウェイでトニー賞をとったのは平成26年。古いタイプの、ひたすらコメディーな、大道藝的ミュージカル。出づっぱりがウェンツ瑛士さんで、これが殺人者。市村正親さんは殺され役のほう。役の早変わりが多くて、ちょっとお疲れが…。宮澤エマさんが、(藤原紀香+笹本玲奈)÷ 2 だった。シルビア・グラブさんがブロンドの美女で、彼女のこれまでの役で最も美しい。) 290412 ハムレット @ 東京藝術劇場 プレイハウス 作: William Shakespeare 演出: Johan Caird 音楽・尺八演奏: 藤原道山(どうざん)、出演: 内野聖陽、國村 隼、浅野ゆう子、村井國夫、壤 晴彦、貫地谷しほり、北村有起哉(ゆきや)、加藤和樹、山口馬木也(まきや)、今 拓哉 (さがケアードさんの演出。國村隼さんに亡霊とクローディアスという大局の役柄を演じてもらうというところからして驚き。死の間際のハムレットから語り部を命じられたホレイショーが霊界に向けて語りだしのスイッチを押すところから舞台を始めたことからして、心憎い。貫地谷しほりさんの素足がセンシュアル。村井國夫さんの劇中王と墓掘り、壤晴彦さんのポローニアスと墓掘り相棒、いずれも絶品なり。) 290404 近代能楽集より 葵上・卒塔婆小町 @ 新国立劇場 中劇場 作: 三島由紀夫、演出・美術・衣裳・音楽・振付: 美輪明宏、出演: 美輪明宏、木村彰吾 (なんといっても舞台美術に注目すべし。濃厚なるアート。老婆 → 小町 → 老婆の装束替えのタイミングが、ぼくの朗読劇解釈とは異なっているが、演劇上演として三島が意図していたのは確かに美輪さん演出の通りなのだろう。) 旅先にて: 290618 Helmhaus Zurich (教会堂と一体になっていて、入り口前のスペースでは若い女性3人が弦楽三重奏を聞かせてくれていた。"things are getting better all the time" と題した3人展。Anne-Lise Coste のヴィヴィッドなクレヨン画。Dieter Hall の男性ヌードの大型モノタイプ作品やコラージュ作品。David Chieppo の油画。|このあとオペラハウスまで行き橋を渡って駅に戻る観光散歩でチューリヒの旅を終えた。) 290618 Cabaret Voltaire (ダダイズム発祥の場所。もっと味のあるところかと思ったら、投げやりな倉庫の一角みたいな場所だった。歓楽街というほどでもないが、いちおう飲み屋の集まる街の、いわば穴場みたいなところだ。閑散としていて「カフェが開くのは夕方4時からよ」だってさ。もっと観光地として気合をいれて整備してあるものと想像していたが。) 290618 LUMA Westbau ("89plus: Americans 2017" と題した米国現代アーティストたちのグループ展。Chinese-American の女性の映像+α の展示がおもしろい。映像の台本らしきものに推敲の朱筆を入れたものをアート作品として展示していた。) 290618 Kunsthalle Zurich (Michael Riedel の個展 "CV" (=Curriculum Vitae). 印刷デザインの外延を追究した硬派な現代アートだ。) 290618 Eva Presenhuber (Valentin Carron の個展 "Insieme". 透明・緑・茶色のつるりとした壜を人型に並べたインスタレーションがおもしろい。作ろうと思えば誰でも作れるじゃないか、と言えば言えるが、最初に作ったのが偉いのである。壜が並んでいるだけなのに哲学的な気分を醸し出してくれるから「かたち」というのはふしぎだ。) 290618 Migros Museum fur Gegenwartskunst (Maja Bajevic の個展 "Power, Governance, Labor" は現代社会の状況にアートの切り口でアイロニーをぶつける。常設展はスタンダードな現代アートで見ごたえあり。コーンウォール語などの消滅言語を聞かせる映像インスタレーションが興味深い。) 290618 Hauser & Wirth (規模の大きい、メジャーな画廊だ。1階では、Art Basel の Unlimited でも動く映像棒の展示があった Jenny Holzer の個展、2階はインスタレーションを含む現代アート、3階はピカソや Alexander Calder など。) 290617 Design Miami/Basel (Art Basel の Hall 1 と一体の建物の、路面電車を挟んで反対側のほうで開催。てっきり Art Basel の一部と思っていたら別催しで、入場料 30 CHF を払った。デザインと言っても、家具と工藝品。Art Basel があまり得意でない部分を埋める企画といえる。) 290617 Museum der Kulturen Basel (パプアニューギニアの高さ 16.8 メートルの礼拝の館 Kulthausfassade Mbai が圧巻。ポリネシアものが充実しているほか、個々の展示物を見ているとそれなりに面白いのだけど、体系化されていないオモチャ箱の感あり。館内用ガイドブックの持ち帰りをとがめられてポンと投げて置く香港ばあさんを注意したら、None of your business! と言い返してきた。後で考えたら、モノを投げるのは彼らにとっては当たり前のことだったね。) 290617 Art Basel|Parcours (野外展示を見に大聖堂周辺の旧市街地区へ。大聖堂前には、艾未未の重厚なる樹木のインスタレーション。子供たちがインスタレーションを制作しているエリアもあった。) 290617 Art Basel (Gagosian の壁面展示が替わっている。聞くと、部分的に毎日替えているのだと言う。逆に言えば、VIP 向けの 2日間のプレヴュー期間にしか展示されなかった作品もおそらく沢山あるということだ。だって、会場を回っていても、赤丸がついているものがほとんどないものね。たぶん、赤丸ものは入れ替わってしまったのだろう。けっきょく、アートバーゼルを全制覇というのは所詮ありえないことなのだろう。後ろ髪を引かれるようにして午後4時ごろ会場を後にする。) 290616 Art Basel (Hall 2 の画廊展示を引き続き夜7時の閉館まで見る。新作群と並んで、ピカソやエゴン・シーレ、マグリットなどの作品がぽんぽん並んでいるのは、例えて言えば東京のフェアで古美術が並んでいるのと同じかな。) 290616 Kunsthaus Basel|Gegenwart (現代アートのうちでも、もっとも尖端的でついていきにくい路線の開拓者たちの作品を収める。大衆向きではない。企画展は Richard Serra の映像作品。上の階には Joseph Beuys のガラス棚インスタレーションなど。) 290616 Museum Tinguely (Tinguely がバーゼルの人々からいかに愛されているかが伝わってくる。タングリー(ティンゲリー)の動くインスタレーションの数々の常設展示に加え、企画展は人工物の意味を問い直す Wim Delvoye の消化器官機械や装飾タイヤなど。Jerome Zonder のダークなドローイングを Tinguely の常設展示「メンゲレの死のダンス」にぶつけた企画も。) 290615 Art Basel (画廊出展の Hall 2 のほうから入ったのだが、フェア全体の会場配置がよくわからず戸惑う。ようやく Hall 1 に移れて、メガ展示=博覧会の Unlimited をじっくり見て回る。Song Dong さんのインスタレーション Through the Wall や Stan VanDerBeek さんの映像インスタレーション Movie Mural, 1965-1968 など、体感・体験型のアートがすてきだ。その後、Hall 2 に移って3分の1ほど見て回る。) 290614 Kunstmuseum Basel (Swiss Travel Pass で見放題。4時半から8時までじっくり観た。本館の常設展はホドラーの超大作をはじめ見ごたえ十分。小さめの部屋割りごとに作家やスタイルを揃えて、部屋ごとの美のメロディーがある。新館の企画展は、Otto Freundlich 回顧展と Cezanne スケッチ展を見た。) 290614 VOLTA 13 @ Markthalle, Basel (71の粒選りの画廊が出展。予想よりレベルが高くて、12時から4時までじっくり見た。日本からの出展も5つ。台湾1、中韓ゼロ。G MoMo 出展の村田朋泰さんの新作「松が枝を結び」が紡ぐ 3・11 の悲しみの物語が心に沁みた。女の子たちのしぐさもじつに自然で、完成度の高いビデオ。G 小暮は内田里奈作品を出展。卒展で見て以来、消えてほしくない作家だったが、海外にまで立派にファンを作っている。うれしい。YOD は蛇目さんを出していた。|アートフェアはブースで対話が始まるのがいいね。ちょっと引いちゃうときもあるけど。) 290613 Kunsthaus Zurich (道路を挟んで新館増設のための掘削作業中だったが、展示は問題なく見ることができた。Giacometti 一族の作品群も充実しているし、Hodler の部屋も神殿のごとく素敵だ。Valotton の諸作品もよかった。中世美術は次回に回した。) 290613 Landesmuseum Zurich (スイスについてのベーシックな紹介展示も、いいセンス。3階では「ロシア革命とスイス」の企画展。) イベント: 290704 奥泉光×いとうせいこう 文藝漫談 season 4 野坂昭如『エロ事師たち』 @ 成城ホール(世田谷区成城六丁目) (『エロ事師たち』は、小説界の現代アートと言うべし。) 290428 奥泉光×いとうせいこう 文藝漫談 season 4 田山花袋『蒲団』 @ 成城ホール(世田谷区成城六丁目) (『蒲団』のイメージが一新された。田舎芝居みたいな話と思っていたら、『それから』に都会的ハチャメチャやスラップスティックを加えたような作品だったのだね。たっぷり笑わせてもらった。) 290422 原美術館メンバーシップイベント ハラミュージアムアークと群馬県立近代美術館をめぐる春爛漫バスツアー (群馬県渋川市のハラミュージアムアークは、自分だけでは絶対行けない場所。都心ではとっくに散った桜だが、ここは満開の桜がのこり、春爛漫。「鬼頭健吾 Multiple Star」展ほかだが、開架式収蔵庫のガイドツアーがよかった。県立近美も常設展が驚くほど充実。若い現代アート作家15人展「群馬の美術2017」の初日でもあった。) 290408 DAVID BOWIE is coming to Tokyo @ 寺田倉庫G1ビル(天王洲) (デヴィッド・ボウイの世界巡回大回顧展。会期 1/8~4/9 の最終の1日前の午前に行った。出てみたら、入場に長蛇の列だ。ロックミュージシャンにとどまらず、映像・演劇・絵画・デザインも総動員した幅広いアーティストだったのだと、尊敬の念を深くした。) 290401 「シゴトの中国語SALON 2016-2017」第2回 片倉佳史氏が語る「台湾の言語事情」 @ アイケーブリッジ外語学院 (台湾の先住民族16部族・54万人の言語に残る日本語単語のこと、いろいろ。先住民族の首狩りの習俗は、言語不通の人間に会ったら先手必勝、かつ勇者の首ほどたっとしということで、日本人は4千人くらい首狩りされたらしい。台湾の先住民族言語は、オーストロネシア諸語に通じる存在という。) 観 映: 290612 Beauty and the Beast @ タイ航空の機上にて 出演: Emma Watson, Dan Steven, Kevin Kline, Luke Evans, Josh Gad, Ewan McGregor (この完成度の高い実写版を見てしまうと、もうアニメ版は安っぽくて見ていられないかも。狼に囲まれた Belle を野獣が救うシーンが感動的。Gaston が悪魔超えのあまりに不愉快きわまりない人格に仕上げられていて、こいつがゆえにこの映画はちょっと2度観る気になれない。2度目以降観るなら、自分なりのダイジェスト版を作りたいな。|Philips の消音ヘッドホンで聴いたら、機上なのに音楽も透き通るようだった。) 290610 METライブビューイング2016-17 Richard Straus: "Rosenkavalier" (薔薇の騎士) @ 東劇 指揮: Sebastian Weigle 演出: Robert Carsen 出演: Renee Fleming, Elina Garanca, Erin Morley, Guenther Groissboeck, Matthew Polenzani (ドイツ語、平290513公演。じつに楽しめるスジ立て。第3幕の楽しいお部屋の場面など、ミュージカルの楽しさとオペラの気品がひとつになっている。劇中の歌藝人のチョイ役に、主役級のポレンザーニさんを充てるのだから MET は贅沢だ。) 290607 一周忌追悼企画・蜷川幸雄シアター ヴェニスの商人 @ 新宿バルト8 作: William Shakespeare 演出: 蜷川幸雄、出演: 市川猿之助、中村倫也、横田栄司、高橋克実 (猿之助さんの気迫が炸裂する。この公演はぼくも埼玉で観たような気がする。全男優配役なので、ポーシャが法学者に扮する場面の声は自然な男声に戻る。女優が法学者を演じると、どうしても違和感を感じるので、全男優配役に軍配だ。) 290601 青梅竹馬 (Taipei Story 台北ストーリー) @ ユーロスペース 監督: 楊徳昌(Edward Yang) 音楽: Yo-Yo Ma 出演: 蔡 琴、侯孝賢 (平3牯嶺街に先立つ昭60の台湾映画。ことばは台湾語なまりで聞き取りにくい。説明が一切なく、登場人物の視点で出来事を見せられる。そして唐突で不条理な傷害事件。牯嶺街に共通する、エドワード・ヤン監督躍如の作。) 290530 一周忌追悼企画・蜷川幸雄シアター 間違いの喜劇 @ 新宿バルト8 作: William Shakespeare 演出: 蜷川幸雄、出演: 小栗 旬、高橋 洋、内田 滋、月川悠貴、吉田鋼太郎 (シェークスピアのスピード感あふれる筋立てに酔った。それぞれ双子のアンティフォラス兄弟とドローミオ兄弟は、たしかに同じ俳優が二役を演じてはじめて面白みが際立つ。月川悠貴さんの艶技にゾクッとさせられた。鋼太郎さんが最初と最後しか出番がなくて、ちょっともったいないけどね。) 290529 牯嶺街(クーリンチエ)少年殺人事件 @ 東劇 監督: 楊徳昌(Edward Yang) 出演: 張震、張国柱、楊静恰、金燕玲 (平成3年の台湾映画。なんと236分の長尺。少年殺人事件はラスト近く。まったく不条理な出来事にリアリティを持たせるために3時間以上の前置きが必要だったわけだ。いっぽう、映画中盤の不良グループ抗争による殺人は、その後まったく何事もなかったようにスルーされるが、それも張震少年のナイフのひと突きを際立たせるためか。映画全体の北京語は分りやすい。激しやすい父が知人と会話するときだけ上海語になる。) 290522 METライブビューイング2016-17 Pyotr Ilyich Tchaikovsky: "Eugene Onegin" @ 東劇 指揮: Robin Ticciati 演出: Deborah Warner 出演: Anna Netrebko, Peter Mattei, Alexey Dolgov, Elena Maximova, Štefan Kocán (ロシア語、平290422公演。ネトレプコさんも華麗だが、長身のマッテイさんの美声が冴える。出番は少ないが、コツァンさんのバスは印象的。ロシア語がわかりやすかった。「エフゲニー・オネーギン」は、プライドに翻弄される男たちの物語だ。) 290519 一周忌追悼企画・蜷川幸雄シアター ジュリアス・シーザー @ 新宿バルト8 作: William Shakespeare 演出: 蜷川幸雄、出演: 阿部 寛、藤原竜也、吉田鋼太郎、横田栄司 (寛のブルータス、竜也のアントニー、鋼太郎のキャシアス、栄司のシーザー。偉大なる作家による劇的時間の切り取り方にうなった。舞台上の大階段を生かし切ったパワフルな演出だ。) 290516 Manchester by the Sea (マンチェスター・バイ・ザ・シー) @ シネスイッチ銀座 作: Kenneth Lonergan 出演: Casey Affleck, Michelle Ingrid Williams, Lucas Hedges (絶賛されている映画だが、主人公のリーにとても感情移入できず、中盤は観つづけるのがつらかった。テレビならチャンネルを変えたかもしれない。フラッシュバックの多様で、スジがよく理解できなかったこともある。人間の感情って、けっしてわかりやすいものではないよねと全身で語っているような映画だ。数々の受賞には納得する。) 290508 METライブビューイング2016-17 Wolfgang Mozart: "Idomeneo" @ 東劇 指揮: James Levine 演出: Jean-Pierre Ponnelle (昭63死去) 出演: Matthew Polenzani, Nadine Sierra, Alice Coote, Elza van den Heever (イタリア語、平290325公演。レヴァインさんの若いころの情熱とウィットに富んだ練習風景のビデオを見て、彼が巨匠たる所以を知る。久々のモーツァルト作品鑑賞。ポレンザーニさんの、安定したこころよい響き。ネイディーン・シエラさんは、ぼく好みの顔立ち。ときめくほど表情豊かな演技、気品あるソプラノ。) 290411 METライブビューイング2016-17 Giuseppe Verdi: "La Traviata" @ 東劇 指揮: Nicola Luisotti 演出: Willy Decker 出演: Sonya Yoncheva, Michael Fabiano, Thomas Hampson (イタリア語、平290311公演。ミニマルな舞台美術で以て劇の本質を最大限に引き出す。全篇、変化に富んだヴィオレッタの歌唱、ソーニャ・ヨンチェヴァさんの美しさ。グランヴィル医師を、まるで死神に慈愛の目を持たせたかのごとく、ヴィオレッタに随所で対峙させる演出もみごと。|英ちゃんの誕生日だというのに能天気に映画館に行ってしまった。後悔は大きい。) 290410 LA LA LAND @ TOHOシネマズシャンテ 出演: Emma Stone, Ryan Gosling, John Legend, Sonoya Mizuno (オープニングの LA 高速道路上の奇跡のような群舞のノリのまま能天気な映画かと思っていたら全然ちがって、苦闘続きだし、夢のかなえられ方もビターだ。でもね、おとなのスマイルがあるね。Emma Stone さんが、こんなにいきいきとして多様な顔を見せる女性だったとは。深く、深く、ファンになりました。) 290330 文楽「冥途の飛脚」 The Lovers' Exile @ 東京都写真美術館ホール 制作・監督・編集: Marty Gross・安武 龍、音響・音楽監修: 武満 徹、義太夫: 竹本織太夫(九世 竹本源太夫)、竹本越後太夫(四世)、竹本文字太夫(七世 竹本住太夫) (昭和54年に太秦撮影所に本格的な舞台セットを作り上げて撮影された。こうして鑑賞すると、極限まで情感をこめる義太夫は、朗読劇の模範である。) 読 書: <図書館などから借りて読了> 290710 真鍋ドイツ語の世界 ―ドイツ語の語法― (三修社、昭和49年刊) 真鍋良一 著 (関口存男ワールドにつながる、ドイツ語感覚を鍛えていただきました。ラテン系言語とは別の雰囲気の、森に分け入るような感じがドイツ語にはあるなぁ。) 290710 お話 小さき人たちへ (岩波書店、昭和15年刊、昭和50年に ほるぷ出版復刻) 野上彌生子(のがみ・やえこ)著 (語りかけてくださる日本語が美しいし、ひとつひとつに実がある文章。「昭和15年」という時代の到達点をこの本で認識できる。) 290706 私の外国語修得法 (中公文庫、平成11年刊、原著 平成4年刊) 阿部謹也 編 (矢島翠さんによれば、ニューヨーカー誌の巻頭コラムが平明かつ品格があっていいそうだ。恥ずかしながらまだ読んだことがない。三木亘さん、中東やインドを旅したとんでもない才人だ。森崎和江氏、朝鮮人にひれふしていて見苦しい。) 290706 大東京繁昌記 (毎日新聞社、平成11年刊) 高浜虚子、岸田劉生、田山花袋ら12名の著 (昭和2~10年の東京人の語り。高浜虚子の丸ビルの記と、岸田劉生の飄々とした哲学が読ませる。) 290704 私の辞書 (丸善株式会社、昭和48年刊) 小林英夫 編 (高校生のころ図書館にあったが歯が立たなかった本。いま読むと、朝鮮語・トルコ語・インドネシア語等を取り巻く状況はまるで江戸時代のことでも読んでいるような調子で隔世の感。逆にポーランド語やフィンランド語などは、今も似たり寄ったりかなと思う。) 290627 男はなぜ急に女にフラれるのか? (角川oneテーマ21、平成19年刊) 姫野友美 著 (男の脳は「解決脳」、女の脳は「共感脳」。たしかに、解決できないことでウダウダ話すのは嫌いだったし、話し合いより結論へ一直線を指向してきたね。|「女は男が想像するようなビッグな幸せを実は好まない。女はあまりビッグな幸せがあると、それと同じくらいビッグな不幸があるのではないかと不安になる生き物なのだ」|「男は自分が助けた女を好きになる」「男は自分だけの居心地のいい世界を築いてしまえば、その世界で完結することができる」) 290623 言葉はこうして生き残った (ミシマ社、平成29年刊) 河野道和(こうの・みちかず)著 (上質の書評にして文藝評論。自分の脳でしっかり感じとり、考えているから、人が生きることの襞に分け入って記した言葉が、生きていてわかりやすい。) 290603 「こころの定年」を乗り越えろ 40歳からの「複業」のススメ (朝日新書、平成27年刊) 楠木 新 著 (「鳥屋籠(とやかご)」。山本七平さんが自著『無所属の時間』で紹介している鷹匠の教育法。鷹が鷹匠の指示に何でも従うようになると、初期の徹底訓練は終わり、鳥屋籠に入れられる。目張りされ、中が真っ暗な籠で数ヶ月間、餌は与えられるが闇と孤独の中で鷹は過ごす。鳥屋籠から出ると羽毛が抜けかわり、教えられたことは忘れて、全然ちがった鷹になる。鷹匠が教育を再開すると、はじめは野性に戻ったように手に負えないが、ある段階に来ると鷹はするすると、かつて教えられたことを思い出す。鷹は自らの判断で過去の訓練を生かし、ここではじめて一人前の鷹が出現する。→ 若いうちは我武者羅に頑張ったほうが中年以降の選択肢の幅を広げる。次のステップに行くには、挫折的な体験(=鳥屋籠)が大きな役割を果たす。|北野武さん曰く「老け方というかジジイになり方をちゃんと考えないとね。リタイアして何か見つけるってのは遅いよ。面白いことって、年季要るから」|「二者択一に帰着するのは追い込まれている状態」「意味を感じて仕事をしていない人は、自分の担当職務以外のことに関心を示さない」「もっと研鑽してから、とか、もう少し力をつけてから、という発言は、次のステップに踏み出した未来を成功か失敗かの二元論で考えている」「自分の失敗からは学べるが、他人の失敗から学べることはほとんどない」「日本の多くの会社組織では、数百人いる部下をリーダーシップで直接引っ張るのではなく、腹心の数名の幹部を掌握することによって組織を動かす」「いい顔で働いているひとに聞くと、好きなことを仕事にしているというより、せっかく生まれてきたのだからという姿勢で働いている」「組織での仕事は誰もができることをベースに設計されているので、若いときにまず自分を鍛えるのには恰好の舞台となりやすい」「大学ノートの左側の端に、日経掲載の市場指標を30項目以上書き、横軸に日付を入れて升目をつくり、毎朝、日経から数値をひとつひとつ転記したら、3ヶ月もすると金利、株価、金価格などの間の関連性や連動が肌でわかってくる」「ヒッピー族のコミューンが間もなく自然に消滅した理由のひとつは、老いとか死というものをコミュニティーの中に取り入れられなかったからだろう」) 290602 たったの72パターンでこんなに話せるドイツ語会話 (明日香出版社、平成27年刊) 山木喜美子 著 (全例文を音読した。|英・独の違いをまたひとつ知った。What do you think the weather will be like tomorrow? → Was glaubst du, wie das Wetter morgen ist? What do you think we plan? → Was glaubt ihr, was wir vorhaben? How old do you think I am? → Was glauben Sie, wie alt ich bin? ) 290531 人事のプロが教える働かないオジサンになる人、ならない人 (東洋経済新報社、平成26年刊) 楠木 新 著 (「エラくなる人と長く一緒にやっていく能力」が自分にないと確信できたからフリーランスの道を歩めた、という著者の言に共感。日本のサラリーマン社会では、技能やスキルはそれほど見ず、「いっしょに気持ちよく仕事ができる人」「組織のパフォーマンスが上がる環境づくりができる人」が人事上も評価される。|「元気で働ける年齢を75歳とするなら」「残りの人生が30年あるならば」は、いずれも死を意識しながら逆算して自分の未来を考えている、と。|「好きなことを仕事にする」のではなく「自分を使って何ができるか」。|3年がひとつのメドをつくる。やはり1年や2年ではなく、5年でもない。) 290531 英語から学ぶドイツ語会話 (創拓社、平成3年刊) 福田幸夫 著 (英語と似ているところは言われなくても分かるが、違うところを指摘されることで何枚かウロコが取れる。) 290529 〔メイカーズ〕21世紀の産業革命が始まる (NHK出版、平成24年刊) Chris Anderson 著、関 美和 訳 (インターネットが生んだモノ・人材のロングテールとクラウドファンディングによる、家内工業への回帰。技術家庭がカリキュラムから削除されて30年経ったいま、「もの作り=デザイン」を教える授業が必要。新しいオートメーションのおかげで、安い人件費のメリットは縮小し、その他の要素(消費者との距離や輸送費、柔軟性、品質、信頼性)が重要に。サプライチェーン・マネジメントと製造は、アイディアよりはるかに難しい。|レゴブロックのための直販パーツを自主制作する起業家たちの存在がおもしろい。) 290528 女はなぜ突然怒り出すのか? (角川oneテーマ21、平成18年刊) 姫野友美 著 (遠くの目標云々より目先の不安について、解決策を理詰めで求めるのではなく、むしろ不安への共感を求めて語る女性の気持ち。この女ごころを知らず、理詰めで打ち負かそうとしたぼくがバカだった。|小説の女性像の役作りに不可欠の本だ。古本を買うことにした。) 290526 左遷論 組織の論理、個人の心理 (中公新書、平成28年刊) 楠木 新(くすのき・あらた)著 (「欧米の新卒者の初任給は、出身大学や出身学部によって異なるのが一般的」。なぁんだ、欧米のほうがよほど学歴社会じゃないか。|「上位職への登用の際に、専門性やスキル面を意外と評価の対象にしない」|1年後に職場に戻れる保証つきの無休の1年休暇。名づけて道草休暇。居酒屋話がこれで盛り上がったというのが面白い(200~201頁)。) 290522 日本の真相! わが身に危険が迫ってもこれだけは伝えたい (成甲書房、平成22年刊) 吉田たかよし 著 (抗癌剤は猛毒物質で、益を害が圧倒する。輸血は血液型が同じでも多少の拒絶反応を引き起こし、しかも凝固抑制の薬剤入りなので有害であり、生理食塩水で十分。エイズウイルスは米軍が開発した生物兵器だった。東京の岩盤は1,000メートル下にあり、杭はすべて摩擦杭なので液状化に弱い。磁力列車の強烈な電磁波は分子レベルでイオンなど荷電粒子を共鳴振動させ螺旋運動を引き起こす(=サイクロトロン共鳴)。人間の DNAの二重螺旋構造がサイクロトロン共鳴にさらされると細胞分裂のとき塩基が正常位置に定まらず DNA構造が破壊される。八ッ場ダムの上流側に鉱山からの砒素を貯蔵した施設がある。云々。) 290520 マッキンゼーが予測する未来 近未来のビジネスは4つの力に支配されている (ダイヤモンド社、平成29年刊) Richard Dobbs・James Manyika・Jonathan Woetzel 著、吉良直人 訳 (原著 No Ordinary Disruption: The Four Global Forces Breaking All the Trends. 効率化=生活水準の向上を促す「都市化」。規模が大きいほど、ネットワーク効果が大きくなる。近未来には、有数の大都市圏を追って、数百万人規模の無名の大都市(たとえば中国なら「仏山市」)の中産階級が地球を席捲すると。|スロバキアのピアノ・メディア社がおもしろい。スロバキア語の主要メディアをカバーしたインターネット購読サイトで、無料客締め出しの壁となるシステムを作り、購読料収入は原著作権者のサイトと折半する仕組み。) 290517 優しかった彼女をなぜ鬼嫁に感じるか 脳科学で正す「不合理」な思考 (角川oneテーマ21、平成22年刊) 吉田たかよし 著 (てっきり家族論かと思っていたら、からだと心の合理的なストレスマネジメントの本だった。読みやすい文章から、頭のよさは明らかだが、ウェブ上の著者写真を見ているとテンション高すぎてぼくにはついていけない。) 290511 エドノミクス 歴史と時代劇で今を知る (扶桑社、平成26年刊) 飯田泰之・春日太一 著 (徳川時代260年が経済政策によって様々な時代相を経たことに納得。多様な時代だからテーマに応じて時代局面を選べるし、近くて遠い時代だから現実離れしたチャンバラをやっても白けない。だから時代劇は作られつづける。天保の改革の貨幣政策の大失敗で経済がガタガタになり、幕府崩壊につながった。これまでの歴史教科書より、徳川時代をずっとよく理解できる。|関税自主権が無いから海外の原材料や機械が安く買えて国内企業にメリットが大きかったという説は、なるほど。) 290509 心にとどく英語 (岩波新書、平成11年刊) Mark Petersen 著 (Roman Holidays らの名作映画の味なセリフをネタにした語彙論。will より be going to のほうが「すでに予定に入っている」感じを表す。get + 過去分詞は「やられて困った」感じの「迷惑の受身」。|米国の伝統的淫売宿 whorehouse は繁華街でなく住宅街の2~3階建ての民家のことが多く、客が応接間で酒を飲み、ピアニストの音楽を聴きながら女たちと知り合い、おいおいふたりで上階の寝室に入るのだと。なるほどワシントンDCでそういうところに行ったよ。) 290507 英語の名教授 英英辞書活用のすすめ (丸善ライブラリー、平成8年刊) 松本安弘・松本アイリン 著 (平7刊の Collins COBUILD 第2版への感激をそのまま本にしてある。「初版からわずか8年目。この改訂版の出来栄えは驚くばかり。全く新たに1冊の優れた英英辞書を作り上げたと言っても過言ではありません」。ぼくも同感だが、やはり第2版こそ、劃期的な名辞書だったわけだ。|She used to play piano in a jazz band. で piano に the が付かないのは、「ピアノのパート」という意味だから。) 290507 漢字と中国人 文化史をよみとく (岩波新書、平成15年刊) 大島正二 著 (宋代の「右文(ゆうぶん)説」。意味を担う義符と発音を示す声符のうち、声符が語の意味を担うとの主張。これが藤堂明保先生の「上古漢語の単語群の研究」につながる。|韻図の嚆矢は南宋の張麟之の『韻鏡』、初刊1161年。このマトリックスを見るとほれぼれするし、かつての中国語はいまの北京語よりたしかに子音が豊かだったことが見てとれる。|支那初の表音文字は、盧戇章が1892年に提唱した「切音新字」。変形ローマ字。あとのチェロキー文字に似ているね。|いっぽう王照が1900年に提唱した北京語のための「官話字母」は読み物も刊行され普及団体もでき、さらには労乃宣が入声(にっしょう)の符号なども加えて南方音向けに改良し「合声簡字」と呼び、支持も広がったが、清朝が倒れて苦心は空しく消える。|民国建国後、1913年に章炳麟が提唱のくねくねした「紐文」が、楷書化され1918年に「注音字母」として交付され、改良のすえ1930年に「注音符号」となる。|漢字簡略化は、1909年に陸費逵(き)が「普通教育に俗字を採用せよ」との論を発表したのが始まりとされる。) 290505 MIST(ミスト) (双葉社、平成14年刊) 池井戸 潤 著 (銀行内幕の記述が少なく、いっぽう若干の濡れ場ありという、たぶん最も池井戸潤らしくない怪奇小説。よくできてはいるのだが、最後の最後のどんでん返しが伏線のないところから来ているのが残念。) 290503 日本3.0 2020年の人生戦略 (幻冬舎、平成29年刊) 佐々木紀彦 著 (平32がガラガラポン革命の年になる。そこにおいて主流になれる教養の備えを説く。著者は、自分の実力以上に妙にカッコつけることもなく、実際よく勉強し思考をめぐらしている。実際的で健全な頭脳のひとだ。|伊佐山元氏曰く「IoT は準ソフトウェアの世界であり、必ずモノが絡んでくる。ものづくりの精度が大事。そうした高精度、マイクロ単位の正確さでは、日本はまだ強い」|日本に多いのは、背中を押せば活躍する「中の上」の人材。有効活用するには、突き放し型ではダメ。ある程度、身分を保障しながらチャレンジさせる仕組みが必要。補助輪をつけてこし、イノベーターへ化けるきっかけが生まれる。日本では、磨けば光るかもしれない隠れイノベーターが飼い殺しにされている。|総合型の科目。たとえば英語の問題のなかにサイエンスの知識が必要な問いが出題されたり、社会の問題のなかに数式で解く問いが出題されたりする。|ムラ社会の特徴は、同質性、平等性、大局観の欠如、反権力。ムラでは反対意見はありえず、全会一致となるまで延々と話し合いが続く。失われた20年とは、イエがムラに浸蝕された20年刊。最後の砦だった企業までがムラの論理に侵された。|日本では、議論・辯論の正しい方法を教えられていない。辯論術とは「怒ることなく議論する技術」) 290502 <インターネット>の次に来るもの 未来を決める12の法則 (NHK出版、平成28年刊) Kevin Kelly 著、服部 桂 訳 (原著 The Inevitable: Understanding the 12 Technological Forces That Will Shape Our Future. つながりあったネットワークが自律的に膨張することで文明のありかたが急速に変わっているのを実感する。全身を覆うVR装具で楽しむリアリティー劇場。GPSで個々の車をトラッキングして、道路の利用の仕方に応じた課税。|「質問を生み出すことこそ、人類が絶え間なく探索すべき新領域、新産業、新ブランド、新たな可能性を生み出す原動力だ」) 290427 ようこそ、わが家へ (小学館文庫、平成25年刊) 池井戸 潤 著 (家族にも危害が及んでくるストーリーというのは、痛い感じで苦手だ。枝分かれした混迷をきれいに収束させる腕はみごと。) 290426 大放言 (新潮新書、平成27年刊) 百田尚樹 著 (卑劣な左派政党・メディアや弱者を装う運動家ら、現代の権力者どもが「オレが百田をヤッた」と見えを切るべく繰り出す言論暴力にひとつひとつしっぺ返し。疲れる作業だが立派。|図書館はベストセラーやエンタメものは出版後1年間購入を控えよとは正論。刑法の量刑が、人生50年時代の明治40年の状況に基づいていて軽すぎるというのも然り。殺人ドラマで犯人が道路交通法を守らされる日本のテレビ。|「うまくやれ」の集積が行きつく先としての現代のふしぎな不幸をあぶり出している本だ。 ) 290419 架空通貨 (講談社文庫、平成15年刊、原著『M1』平成12年刊) 池井戸 潤 著 (『果つる底なき』に続く作品で、すこしヴァイオレント。田神町の中だけで通用する「田神札」を強いる田神亜鉛以下の企業群。実際ならメディアが動いて騒ぎ、トラブルはもっと複雑化するはず。きれいな高校生・黒沢麻紀と美人・加賀翔子に、センシュアルな闇の時間がないのももったいないね。 ) 290413 果つる底なき (講談社、平成10年刊) 池井戸 潤 著 (池井戸さんの原点。その後の池井戸作品を読み慣れてみると、処女作は文章ももたつきがあるし、一人称の「私」も突っかかる。ひとを殺しすぎてるし。小説家が自分の世界を確立するプロセスが逆追いによって見えた。) 290408 空飛ぶタイヤ (実業之日本社、平成18年刊) 池井戸 潤 著 (逆転点に至るまで、三菱自動車への嫌悪・憎悪が心にたぎる。小説は事実以上に真実なのだろう。だから三菱自工の三菱グループ離脱も言い当てた。運送会社の赤松徳郎社長を軸に、メーカー、2つの銀行、関係先がリアリティの高い宇宙をつくる。脇スジは小学校を乱す超ワガママ女との対決。商事にいるあいだに読むべきだった。|それにしても、不思議なことに池井戸作品に商社はとんとカゲが薄いね。) 290405 ルーズヴェルト・ゲーム (講談社、平成24年刊) 池井戸 潤 著 (青島製作所とミツワ電器の商戦に、野球部の命運の明暗がからむ。野球に日ごろ興味のないぼくさえ手に汗握らせる2つのストーリー展開はさすが。) 290402 日本人だけが知らない砂漠のグローバル大国 UAE (講談社+α新書、平成29年刊) 加茂佳彦 著 (前在UAE大使のネアカな本。スンナ派とシーア派の対立とは実はアラブ人に対するペルシア人の対抗心の発露、という指摘になるほど。) 290331 不祥事 (実業之日本社、平成26年刊) 池井戸 潤 著 (事務部調査役の相馬健の部下、花咲舞の原作。なにしろ伊丹百貨店の御曹司が問題児だ。これをバシッとはたく痛快場面が2度。) 290329 英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史 (研究社、平成21年刊) 磯崎憲一郎 著 (学習者向けの解説書が求められているテーマなのだが、慶応大・堀田教授も学界に目線を向けて硬い文体で執筆してしまったな。|古英語では形容詞語幹に副詞語尾 -e をつけて単純副詞をつくっていた。英語にはもともと明確な未来時制はなく、will や shall は法的機能(心的状態を表す機能)をもつ助動詞だったのが文法化(grammaticalize 語彙的意味をもつ語句が徐々に文法的意味を発達させる)したもの。古英語には現在形、習慣形、過去形があり、現在と過去には接続法があった。) 290326 終の住処(ついのすみか) (新潮社、平成28年刊) 堀田隆一 著 (鬱屈をたらたらと書き垂らした悪文。これに芥川賞を与えた連中は救いようがない。最近でもっとも読む価値のなかった本。) 290326 仇敵 (実業之日本社文庫、平成28年刊、原著 平成15年刊) 池井戸 潤 著 (地銀の庶務行員は仮の姿で、モト大手銀の切れ者次長だった恋窪商太郎は、ドラマ化するなら水谷豊さんだ。親しく指導してやる好感度の高い若手社員という役どころを配したのも正解。大手銀のしっかりもののモト部下という役どころも置くことで、小説に機動力を与えている。最後、ワルたちの断末魔のようすをもっと仔細に描いてほしいところだが。) <積ん読(つんどく)ほか、買って読了> 290704 日本漢語と中国 漢字文化圏の近代化 (中公新書、昭和56年刊) 鈴木修次 著 ("群学" は厳復による sociology の訳。"群" が society のこと。漢語としてはそちらのほうが素直。厳復は -ism に "宗" を充てたから、socialism は "群宗" となろうが「社会主義」より漢語らしい。漢語発展の本道が失われてしまったことへの哀惜の念ばかりつのる。新語格闘の切り口で明治時代の日本の知識人の息吹が感じられる本でもある。) 290513 独創はひらめかない 「素人発想、玄人実行」の法則 (日本経済新聞出版社、平成24年刊) 金出(かなで)武雄 著 (原著 平5年刊。自分の生き方を振り返って語りつつ、プレゼンの仕方や英語学習のコツなど実践知識も披露する。楽しみながら研究する姿勢が伝わってくる。米国にプレゼンをしに行くひとに進呈した。) 290502 First Polish Reader for beginers: bilingual for speakers of English (Language Practice Publishing 平成22年刊) Paula Wojcik 著 (「やさしい文章を多読する」勉強法をポーランド語ではじめて実践できた。独特のコミカルさがあるテキスト。) 290428 文豪ミステリ傑作選 三島由紀夫集 (河出文庫、平成10年刊) 三島由紀夫 著 (「果実」「美神」「花火」「復讐」「水音」「月澹荘綺譚」「朝の純愛」…… 「水音」は初読で、心に残る。) 290426 イタリア語の歴史 俗ラテン語から現代まで (白水社、平成20年刊) Valeria Della Valle・Guiseppe Patota 著、草皆伸子 訳 (トスカーナ語でありフレンツェ語である一言語が、イタリア語としていかに愛を注ぎ込まれてきたか。驚きは14世紀のフィレンツェ作家らの言語を起訴とする『クルスカ学会員たちの辞書』という立派な辞典が1612年に出、さらに1691年にはガリレオ・ガリレイも大きく貢献した増補第3版が出されたとき、いまだ他の欧州近代言語にこれに比肩する辞書がなかったこと。フランス語辞書は1694年、スペイン語は1726~39年、英語は1755年を待たねばならなかったと。) <平成280124 以降に購入・受領/読了> 290719 漱石の漢詩を読む (岩波書店、平成20年刊) 古井由吉(よしきち)著 (すてきな講義録。お蔵入りの漱石の漢詩集とペアで読みたい。) 290719 漢字と文化 (徳間書店、昭和51年刊) 藤堂明保 著 (いま一度、藤堂師の謦咳にふれるべく。) 290719 堀辰雄 杜甫詩ノオト (木耳社、昭和50年刊) 堀辰雄 訳文、内山知也 解説 (井伏鱒二の洒脱な和訳とは異なり、近代自由詩ふうに綴った堀辰雄の杜甫読みだ。) 290719 漢文訓読の基礎 (教育出版、昭和60年刊) 中澤希男(まれお)・澁谷玲子 著 (用例が豊富に配された良著。自分の漢文の知識を総ざらえしてみたい。) 290713 Collins easy learning Polish Dictionary (HarperCollins Publishers 平成25年刊) (このシリーズの仏・独・西版などは結局宝の持ち腐れにしてきたが、このポ版はまさにお待ちかねの学習単語集の出来という趣きだ。もうちょっと多言語版並みに印刷がよかったらベストだったね。) 290626 中国語イラスト辞典 (三修社、平成29年刊) 呉月梅 編 (明らかに中国人の手になるイラストなので、日本人が見過ごしがちなところも含め完璧に中国世界を再現しているのがいい。CG と手描きの融合が、ときに のけぞりそうな効果もはらみつつ、とにかく日本人では描けない世界を紡ぎ出す奇書。) 290626 日本人が知りたい中国人の当たり前 (三修社、平成28年刊) 林松濤・王怡韡(おう・いい)・舩山明音(あかね)著 (とてもいい漢語読本。モノローグとディアローグを交互に展開しているのもいい。) 290618 We go to the gallery / We go out (Dung Beetle Ltd, London 平成28年刊) Mirian Elia 著 (ブラックなパロディ絵本の極北。イギリスのユーモアの尖端でもってアートを斬る。) 290617 Deutsch als Fremdsprache - Learner's Dictionary German-English・English-German (Hueber Verlag, Munchen 平成21年刊) Juliane Forssmann 主幹 (秀逸なる学習辞典。独英も英独も、つとめてドイツ語の用例を掲げる。英訳を添えていないから、より多くの用例が収録できる仕組みだ。発音表示も母音の曖昧化を明示し、現実のドイツ語に忠実。この名著が日本の書店に並んでいないのは残念。バーゼルの大書店 Bider & Tanner で見つけた収穫だ。) 290616 Kochen & Geniessen mit Loriot / Reisen mit Loriot (Diogenes Verlag, Zurich 平成29年刊) ? 著 (ブラックユーモアもの。きまじめな感じがフランスとちょっと違うね。) 290616 Dr glai Brinz [Baaselduitschi Ussgoob] (Lenos Verlag, Basel 平成28年刊) Antoine de Saint-Exupery 著、Anne Burri 訳 (『星の王子さま』のバーゼルドイツ語版。標準ドイツ語が透けて読めるのがおもしろい。いわゆるスイスドイツ語よりも標準ドイツ語からの乖離が大きい。) 290609 日本人が知りたいドイツ人の当たり前 (三修社、平成28年刊) 鎌田タベア・柳原伸洋 著 (とてもいいドイツ語読本。モノローグとディアローグを交互に展開しているのもいい。) 290529/0609 German Short Stories for Beginners (米 The Language Academy 平成28年刊) (それぞれミステリアスな出来事が起き、次が読みたくなるやさしい短篇だ。かつては易しい読み物といえば童話だったが、この本のような現代ものがベター。) 290523 プログレッシブ タイ語辞典 (小学館、平成29年刊) 傍士 豊(ぼうじ・ゆたか)編著 (待ちに待った本格的なタイ語学習辞典。これで落伍者は格段に減る。読みやすい字で見出し4,200語、副見出し4,150語、例文・用例 17,500. すべてタイ文字とローマ字表記で併記。) 290516 Mastering German Vocabulary A Practical Guide to Troublesome Words (Routledge, U.K. 平成16年刊) Bruce Donaldson 著 (ドイツ語の類義語使い分け解説。説明が簡潔で、例文に重きを置いているのがいい。通読できたらいいな。) 290514 昭和十二年版 志賀直哉全集 全九巻 (改造社、昭和12~13年刊) (西荻窪の古本屋で9冊900円で買った。さっそく「小僧の神様」を読んだ。クロス装。字が大きくていいね。) 290506 German Phrases for Dummies (Wiley Publishing, Inc. 平成17年刊) Paulina Christensen・Anne Fox 著 (いわゆるフレーズブックはバカにしてきたけど、これは生きてるね。) 290502 Intermediate German for Dummies (Wiley Publishing, Inc. 平成20年刊) Wendy Foster 著 (説明が冗長だけど、練習問題がいまのぼくに合ってるね。名詞の複数形、マスターしたい。) 290502 The Japan Culture Book 英語で日本文化の本 (ジャパンタイムズ、平成27年刊) 三浦史子 著、Alan Gleason 訳 (これまでの日本紹介本と大きく異なり、現代カルチャーに軸足を置いていて、関心のスコープがぼくにもピッタリだ。) 290502 アートの入り口 アメリカ編/ヨーロッパ編 美しいもの、世界の歩き方 (太田出版、平成28年刊) 河内タカ 著 (著者は昭和35年生まれ、高校卒後に米国に留学し、平23まで米国で現代アートのキュレーションや写真集編集をしていた、すごい人。) 290502 People Make Places: Tokyo (People Make Places Limited, UK 平成28年刊) Charles Spreckley プロデュース (これまでで最も素敵な東京写真集。食べもの屋さんとアート施設と、それを支える人たちの顔がいい。三潴末雄だけ、目障りだけどね。) 290427 チーム医療のためのメディカル英語 基本表現100 (講談社、平成27年刊) 高木久代・小澤淑子(よしこ)・矢田 公(いさお)・西村 甲(こう)・小林由直(よしなお) 著 (実用性の高い参考書。これが語学コーナーではなく医学書コーナーにだけあるのは残念。) 290427 正しく診断するための診療英会話 Natural Hospital Conversations (ナツメ社、平成28年刊) Barry Blum 監修、Shari J. Berman 著、山名哲夫・佐藤哲観 校閲 (いちだんレベルの高いメディカル英語。CD 2枚つき。) 290425 めくるめく現代アート イラストで楽しむ世界の作家とキーワード (フィルムアート社、平成28年刊) 筧菜奈子(かけい・ななこ)著(文・絵) (有名現代アート作品を、そのものの写真ではなく、あえてイラスト化して示す。基本を網羅していて、まさに「まるわかり」本だ。) 290422 すぐわかる20世紀の美術 フォーヴィズムからコンセプチュアル・アートまで (東京美術、平成20年刊) 千足(せんぞく)伸行 著 (著者は昭和15年生まれ、東大卒、国立西洋美術館に勤務後、成城大教授。現代アートのもっとも標準的入門書というわけだね。) 290422 5歳の子どもにできそうでできないアート 現代美術(コンテンポラリー・アート)100の読み解き (東京美術、平成29年刊) Susie Hodge 著、田中正之 日本語版監修、藤村奈緒美・難波道明・徳永優子 訳 (原著は平24刊 Why Your Five Year Old Could Not Have Done That. 現代アートへの典型的突っ込み語から出発して、アートである所以に分け入っているところがみごと。) 290422 Artists at Gemini G.E.L.: Interviews, Works, Photographs (Harry N. Abrams, Inc., NYC/Gemini G.E.L., L.A. 平成5年刊) (平4 の "Both Art and Life: Gemini G.E.L. at 25" 展の図録。Roy Lichtenstein や Robert Rauschenberg のインタビューが出ている。) 290419 改訂増補限定版 家畜人ヤプー (都市出版社、昭和45年刊) 沼 正三 著、村上芳正 画 (限定2千部のうち。ようやくあの名著が読める。文庫版は持っていたが字が小さかったからな。) 290419 サンダーバード・メカニックファイル (双葉社、平成16年刊) 伊藤秀明・柿沼秀樹 編 (マニアが見たいシーン、知りたいことがバッチリ詰まっている。) 290419 古都 (新潮社、昭和37年刊) 川端康成 著 (107回にわたり朝日新聞に連載、挿絵は小磯良平だったという。単行本は新字新かなだが、あとがきだけ正字正かな。睡眠薬漬けになりながら執筆し、単行本にあたって大幅に修正、京ことばも改めたと。) 290418 長谷川利行画集 (中央公論美術出版、昭和38年刊) (以前「羽黒洞」で見た画集。奥付に改正定価7,500円のシールがあるが、不忍画廊で2万円で入手できた。後半の歌集「木葦集」や詩の断片、昭和36・37年の利行を偲ぶ座談録が読みたかった。入手できてよかった。) 290418 「斎藤真一展 失われし心への旅」図録 (東日本鉄道文化財団、平成11年刊) (平成11年・東京ステーションギャラリーでの個展の図録。斎藤真一の多面性とおしゃれなところまで見ることができる。) 290418 獨樂(どくらく) 熊谷守一の世界 (世界文化社、平成16年刊、原著 昭和51年刊) 藤森 武 撮・著 (藝術家・熊谷守一の日常のひだまで写し取った伝説の写真集。入手できてよかった。藤森武さん署名入り。) 290411/25 先生も知らない世界史 (日経プレミアシリーズ、平成28年刊) 玉木俊明 著 (経済や貿易に軸足を置き、日本の世界史教科書の通説に修正を迫る。内外の気鋭の歴史書を読み込むなかで自然に生まれた本という趣き。) 290411/0516 古代史の謎は「鉄」で解ける 前方後円墳や「倭国大乱」の実像 (PHP新書、平成27年刊) 長野正孝 著 (前方後円墳が方墳の民と円墳の民を包摂する鉄商いと水運の基地だったという説。墓の周りで辨当をひろげる現代韓国人の心理で理解すればよいということか…。墳墓のようすを画像で見て納得したい気持ちだ。瀬戸内海航路より日本海航路が先に開けていたというのも、にわかに信じがたいが、古代に山陽道より出雲が栄えたことと符合する。) 290329 Do Androids Dream of Electric Sheep? (Weidenfeld & Nicolson, London 平成24年刊、原著 昭和43年刊) Philip K. Dick 著 (昭和57年の映画 Blade Runner の原作。) CD: 290516 Max Bruch: String Quintet in E flat major, String Quintet in A minor, String Octet in B flat major (Hyperion Records 平成29年刊) (英国の The Nash Ensemble が平28年4月にロンドンの教会堂で演奏したもの。作品は 1918/20年作。) 290516 Joseph Haydn: String Quartets "The Lark" "Emperor." W.A. Mozart: String Quartet "The Hunt" (Deutche Grammophon 原盤 昭和39・49年、CD 平成24年刊) (演奏は、英国で昭和23年結成・昭和62年解散の Amadeus 弦楽四重奏団。) 290516 Rimsky-Korsakov: Scheherazade. Borodin: Symphony No.2 (Decca Music 原盤 昭和55・59年、CD 平成21年刊) (ロシア5人組のふたりの 1888年と 1877年作の交響曲を Kirill Kondrashin がオランダで指揮。) 290516 Mozart: Symphonie Nr.40 G-moll, KV 550; Symphonie Nr.25 G-moll, KV 183 (Sony Classical 原盤 昭和50年刊) (Bruno Walter がウィーン・フィルを昭和27年と31年に指揮した名演。) 290516 Beethoven: Symphony No. 9 "Choral" (Warner Classics 原盤 昭和30年刊) (Wilhelm Furtwängler が66歳のとき指揮した、昭和26年7月29日、バイロイト音楽祭再開記念演奏会での入魂の演奏だ。) 290509 DAVID BOWIE [FIVE YEARS 1969 - 1973] (Parlophone Records 平成27年刊) (デヴィッド・ボウイの初期アルバム8つと、新編集の RE:CALL 1 という2枚組アルバム、あわせて11枚のCDが小冊子とセットに。) 290502 Renée Fleming|Distant Light (Decca Music 平成29年刊) (Samuel Barber "Knoxville: Summer of 1915" ; Anders Hillborg "The Strand Settings" ; Björk Guðmundsdóttir [ˈpjœr̥k ˈkvʏðmʏntsˌtoʊhtɪr] "Virus," "Joga," "All Is Full of Love" 演奏は Royal Stockholm Philharmonic Orchestra.) 290502 Sol Gabetta|Edward Elgar・Bohuslav Martinu チェロ協奏曲 ベルリンフィル ライブ (Sony Classical 平成29年刊) (劇的な音楽。平26ライブ録音。指揮は Sir Simon Rattle. ) 290502 寺下真理子|ロマンス (King Records 平成29年刊) (バイオリンの甘美さと透明さが際立つ選曲。須関裕子さんのピアノとともに。すてきなジャズ トランペット。5人奏のニューオリンズ録音。) 290502 高澤 綾|Crescent City Connection (King Records 平成29年刊) (すてきなジャズ トランペット。5人奏のニューオリンズ録音。) 290410 LA LA LAND (Interscope Records 平成28年刊) (映画「ラ・ラ・ランド」を観た TOHO シネマズシャンテで購入。) 290408 ★ (= "Black Star") (ISO Records 平成28年刊) (デヴィッド・ボウイ69歳の遺作となったアルバム。「デヴィッド・ボウイ展」で購入。) 290408 Lazarus (Jones Tintoretto Entertainment 平成28年刊) (メロディアスな魅力に満ちている。) 290407 スラヴ賛歌 ~ ミュシャとチェコ音楽の世界 (キングレコード、平成29年刊、原盤 平成19年刊) (国立新美術館の「ミュシャ展」で購入。「スラヴ叙事詩」20点の大作群のチェコ国外初公開を見て、ムハへの認識が根本から改まった。) 290407 Smetana: Ma vlast (わが祖国) (Warner Music 平成29年刊、原盤 昭和53年刊) (「スラヴ叙事詩」連作紹介の小冊子つき。) DVD: 270430 睡蓮の人 (トモヤス・ムラタ・カンパニー、平成15年) () ジャンル別一覧
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